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エルデカルシトールが供給不足!アルファカルシドールへの切り替えは?

エルデカルシトール出荷調整その他
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エルデカルシトールが入ってこない・・

そんな悲痛な叫びが全国至るところであがっています。

2021年2月から始まった小林化工、日医工の製造不正問題。

日医工の業務停止によって信じられないほど多くの薬の供給が滞ってしまっています。

活性型ビタミンD製剤のエルデカルシトールもその一つ。

今回の騒動を機にエルデカルシトールを含めた活性型ビタミンD製剤の切り替えについてまとめました。

【この記事を書いた人】

管理人
管理人

病院薬剤師です。医療やくすりに関する正しい情報を提供するように心がけています。

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エルデカルシトールカプセルが供給停止に至った経緯

まずは日医工から。

2021年6月21日、日医工は製造所変更に伴う技術移管の遅れにより、一部包装規格の生産が遅延することを発表しました。

その後2021年7月8日、想定を超える注文が相次いだことから出荷制限がかけられることに。

日医工ホームページより

これでエルデカルシトールカプセル「サワイ」に注文が殺到することになります。

沢井製薬ではそれより前(2020年11月)に製造上のトラブルでエルデカルシトールカプセル「サワイ」の在庫量が減少していました。

何とか製造所の構造設備の保守点検時期を調整しながら供給を維持していたところに、日医工の出荷制限が重なってしまったのです。

さすがに先発のエディロールカプセルを販売する中外製薬も後発のシェアまでカバーしきれず

このありさまというわけです。

管理人
管理人

やってくれましたね、日医工さん・・

アルファカルシドールはエルデカルシトールの代替になるか?

エルデカルシトールが使えないとなると、代替薬は何を選択すればよいのでしょうか?

アルファカルシドールで良いのでしょうか?

安易にエルデカルシトールの代替薬としてアルファカルシドールを使用することについて

2021年7月19日に日本骨代謝学会、日本内分泌外科学会、日本小児内分泌学会、日本内分泌学会、日本骨粗鬆症学会が懸念を表明しています。

お知らせ|日本骨粗鬆症学会 Japan Osteoporosis Society (josteo.com)より

エルデカルシトールの適応症は骨粗鬆症のみです。

エルデカルシトールをアルファカルシドールに置き換えるとアルファカルシドールが不足します。

実はアルファカルシドールがなくなると困る人たちが出ます。

それは副甲状腺機能低下症やくる病、骨軟化症に対してアルファカルシドールを使っている患者さんです。

これらの疾患に対する適応はアルファカルシドール、カルシトリオール、ファレカルシトリオールのみなのです。

すでにアルファカルシドールの供給にも支障が出ているのに加えて、カルシトリオール、ファレカルシトリオールはシェアが小さいため、あっという間になくなることは容易に想像できます。

エルデカルシトールの代替として安易にアルファカルシドールを勧めてしまうと、本当にアルファカルシドールを必要とする患者さんに行き届かなくなってしまうんです。

管理人
管理人

もはやカオスの状態を呈してきました・・

どうすれば良いか?

日本骨代謝学会、日本骨粗鬆症学会の声明によると当面の対応としては

①エルデカルシトールの代替としてアルファカルシドールに変更することを避ける

②新規に骨粗鬆症治療を開始する場合はエルデカルシトール、アルファカルシドールの使用を避ける

骨粗鬆症の治療を開始するときは活性化ビタミンD3製剤以外の薬剤で対応してほしいということですね。

③アルファカルシドール、エルデカルシトールを他の薬剤と併用している場合は、必要性を検討し、短期間休薬できるようであれば一旦休薬する

併用薬があるなら活性型ビタミンD製剤の一時的な休薬を考慮できそうです。

④デノスマブと併用の場合は、可能であればエルデカルシトールやアルファカルシドールをデノタスに変更する

デノスマブ使用中には低カルシウム血症を避けるために、ビタミンD製剤とカルシウム製剤の予防投与が推奨されています。

デノタスチュアブル配合錠はRANKL製剤投与中の低カルシウム血症の予防、治療に適応がありますので

ビタミンD製剤としてエルデカルシトール、アルファカルシドールを使用している場合はデノタスへの切り替えを検討してもらいましょう。

ただし、これも一時的な対応です。

デノタスは天然型ビタミンD製剤とカルシウム製剤の合剤なので、腎機能低下がある患者さんの場合にはビタミンDが活性型に変換されずに効果が減弱してしまう可能性がありますので。

⑤エルデカルシトールやアルファカルシドールを単剤で処方の場合は、他の薬剤への変更を検討する。なお、骨粗鬆症治療薬は中断しないことが望ましい

⑥ビタミンD不足・欠乏に対しては、サプリメントとして天然型ビタミンDの補充を考慮する

この場合も腎機能低下患者さんへの効果減弱が懸念されますが、入手困難であれば致し方ない対応でしょう。

⑦アルファカルシドールもしくはエルデカルシトールを処方する場合は、できる限り長期処方を避ける(30日処方とする)

この問題のためだけに外来来院頻度を変更することはなかなか難しいかもしれませんが

沢井製薬のエルデカルシトールは2021年10月上旬には回復見込みとのことですので、少なくともそれまでは粘りたい・・。

管理人
管理人

我々薬剤師ができることはまずこれらの情報を処方元の医療機関に提供することですね

まとめ

エルデカルシトールとアルファカルシドールを安易に切り替えないで、という話でした。

よくよく考えてみると、なぜこんなことをしないといけないのかと虚しくなります。

まさか後発品の供給問題がここまで発展するとは思いませんでした。

この日医工問題いつまで続くのでしょうか。

早く収束することを願います。

コメント

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