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【WHOも推奨】子供のインフルエンザ予防接種の正しい受け方

WHOも推奨 子供のインフルエンザ予防接種の正しい受け方感染症
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今年もインフルエンザの予防接種の時期となりました。
小さい子供さんは2回打たないといけないのでそろそろ予約を考えてらっしゃる方も多いと思います。

今回はWHO(世界保健機関)も推奨する子供のインフルエンザ予防接種の正しい受け方について解説します。

【この記事を書いた人】

管理人
管理人

病院薬剤師です。

インフルエンザに限らず医療の正しい知識を提供することに努めています。

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子供がインフルエンザ予防接種をする意義

【インフルエンザワクチン】いつから打つべき?10月は早いのか。でも述べましたが、予防接種をしたからといって打った年に100%インフルエンザを予防できるわけではありません

その理由は

  • 受けた直後などはまだ抗体が十分に作られていない可能性がある
  • インフルエンザウイルスは毎年形を変えて流行するので、その年に製造されたワクチンに流行株が含まれていないと罹患しやすい

ためです。

インフルエンザワクチンは完璧なものではないんですね。

では子供がインフルエンザ予防接種を受ける意義はあるのでしょうか?

結論から言うと、子供こそ積極的に予防接種を受けるべきです。

それは子供はインフルエンザウイルスに罹ったときに重症化しやすいから。

WHOによるとインフルエンザウイルスのリスクがとりわけ高いのは

  • 妊婦
  • 6ヶ月から5歳までの子供
  • 65歳以上の高齢者
  • HIV/AIDS、喘息、心疾患、肺疾患、糖尿病など慢性疾患を持っている方
  • 医療・介護施設で働く医療従事者

です。https://www.who.int/news-room/q-a-detail/how-can-i-avoid-getting-the-flu

上記にあてはまる方はワクチンを打つことによって、

インフルエンザウイルスそのものの重症度を低下させたり、肺炎や脳症などの合併症を減らしたり、さらには死亡の発生率を減少させる効果があることが証明されています。

   

WHOはさらにお子さんだけでなく同居している家族も全員予防接種を受けなさい、とも言っています。https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/influenza-(seasonal)

それだけ子供など重症化リスクのある人への曝露を避けたいということですね。

日本小児科学会も

インフルエンザワクチンは、インフルエンザの発症を予防する効果があり、学校での欠席日数を減らす効果も報告されている 20)。また、ワクチン接種により、インフルエンザによる入院を減らした報告 21)もある。

日本小児科学会 2019/2020 シーズンのインフルエンザ治療指針P6より

と紹介しており、もはやインフルエンザ予防接種は「打たない理由がないほど大事なもの」とも言えますね。

子供のインフルエンザ予防接種はいつから?

では子供のインフルエンザ予防接種はいつから受けたら良いのでしょうか?

CDC(アメリカ疾病予防センター)はインフルエンザ予防接種のタイミングを「10月末まで」としています。

これは子供に限らず6ヶ月以上の年齢であれば全ての人が対象です。

さすがに7-8月からの接種はシーズン後半に効果が切れてしまうので推奨できないと言っていますが(そもそも日本ではワクチンの流通が9月後半~10月に入ってからなので手に入らない)、日本でワクチンが入手可能かつ本格的なシーズンに入る前というと10月が最適なタイミングになるでしょう。

詳しくはこちら 【インフルエンザ】いつから打つべき?10月は早いのか。

子供のインフルエンザ予防接種はなぜ2回?

子供が2回接種しなければいけない理由は1回の接種だけでは十分な免疫がつかないからです。

十分に免疫がつくのは2回目の予防接種が終わってから2週間後なので、それを考えると早めに1回目の接種を終わらせておきたいところです。

日本ではインフルエンザワクチンの接種タイミングは

  • 生後6か月以上から12歳まで(13歳未満)では2回
  • 13歳以上は通常1回

です。

13歳以上でも2回打つことはできなくはないですが、流通の問題からなるべく多くの国民にワクチンが行き届くように厚生労働省から原則1回にするようにとの通知が来ています。

ちなみに米国では

  • 生後6か月以上から8歳まで(9歳未満)は2回
  • 9歳以上は1回

となっています。

※6ヶ月未満のお子さんへのインフルエンザワクチン接種の安全性は確立していないため推奨されていません。家族を含め周囲の方々がかからないように努めることが重要です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

さらに2020年9月29日にはこんなニュースが。

今シーズンはなるべく多くの人にワクチンが行きわたるように、小児の1回接種を検討する小児科もあるようですので接種時は医師と相談してくださいね。

子供のインフルエンザ予防接種の間隔はどれくらいあければいい?

接種間隔については、添付文書によるとおよそ2~4週間あけて2回接種となっています。
10月ごろに1回目を接種し、およそ2~4週間あけて2回目を接種するのが良いでしょう。

※CDCは2回目の接種は最低4週間あけることと言っていますので、2回目はあまり早すぎないほうが良いかもしれません。

とはいえ、思うように予約がとれないこともあると思います。

その場合はインフルエンザの流行を考えて、2回目を遅くとも12月中には終わらせるスケジュールを組むのが良いでしょう。

【今シーズンは例外】10月にワクチンを打てるか早めに確認を

2020/2021シーズンはインフルエンザウイルスと新型コロナウイルスのダブル流行が懸念されています。

このため厚生労働省は今シーズンは過去5年で最大量のワクチンを供給予定としており、さらに高齢者優先で子供の接種は10/26以降にという通知を出しています。

この通知に対して日本小児科医会は、小さな子供もハイリスクに該当するので一律に10/26とするのではなく各医療機関で判断するよう求めています

例年ならば1回目の接種は10月中に開始するのが望ましいですが、今シーズンはこのような経緯があり、医療機関によって対応が異なると思われます。

早めに確認しておきましょう。

まとめ

以上、子供のインフルエンザ予防接種の正しい受け方についてまとめました。

  • 子供は(健康な若年成人と比べて)重症化しやすい
  • 1回では免疫がつきにくい

ため、本格的なシーズンに入る前に計画的にインフルエンザワクチンを接種しなくてはいけないということがお分かりいただけたと思います。

子供のインフルエンザ予防接種のポイントは

  • 1回目はできれば10月中に
  • 1回目から4週程度あけて2回目を打つ
  • 2回目を遅くとも12月中には終える

のがポイントです。

今年はコロナでいつもと違うシーズンになりそうですが、するべきことは変わりません。

インフルエンザ予防接種の予約はお早めに~

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