コロナワクチン打ったあとはロキソニン飲んでいいのかな?
コロナワクチン接種がいよいよ本格的に始まります。
打ったあとには痛みが出るとか、熱が出るとか心配になりますよね。
解熱鎮痛薬を使って良いのか、悪いのか?
どんな痛み止めなら大丈夫なのか?
今回はコロナワクチン接種後に使える痛み止めについて解説します。
【この記事を書いた人】
病院薬剤師です。医療やくすりに関する正しい情報を提供するように心がけています。
コロナワクチン接種後の症状(私の体験談)
私は先日ワクチン2回接種終えましたが、1回目と2回目で症状の出方が全然違いました。
1回目はものすごい筋肉痛・・
打った直後は何ともなかったんですけど、4-5時間してからだんだん打ったほうの腕がだるくなってきました。
その後、明らかに筋肉痛で腕が上がらなくなってしまい、翌日いっぱい辛かった・・
インフルエンザワクチンは接種した腕が腫れたりすることは経験あると思いますが、時間差で症状が出るっていうことはまずないですよね。
コロナワクチンはインフルワクチンとは全く違うものと思ったほうがいいです。
2回目は筋肉痛は1回目より全然軽かったのですが、微熱と頭痛がありました。
周りの医療従事者の中には39℃近く熱が出た人や仕事を休む人もちらほら。
2回目のほうが仕事するのは辛かったな~という感想です。
コロナワクチン接種後の症状~どんな傾向?~
順天堂大学が行った「新型コロナワクチン開始初期の重点的調査(コホート調査)」の結果を抜粋してみます。
これをみると全体的にどんな傾向があるのか分かります。
まずは1回目。
注目すべきは「接種部位の痛み」です。
私も経験しましたが、頻度は90%!
「熱感」や「かゆみ」と比較しても圧倒的に頻度が高いです。
接種日から翌日にピークを迎え、3~4日目にかけて落ち着いていきます。
続いて2回目。
2回目はワクチンのブースター効果で1回目より体内で免疫反応が強く出やすいです。
その結果がこちら。
2回目に発熱が出る人が続出します。
発熱は2日目がピークで、半分くらいの人が38℃以上を経験しています。
3日目には落ち着いていきます。
全身反応(頭痛、倦怠感)についても2回目のほうが顕著です。
2回目接種後は頭痛や倦怠感を経験する人が多いと思われますが、この副反応は若い人に多いので高齢の方は意外と軽く済む方もいるかもしれません。
コロナワクチンを打ったあとにロキソニンを飲んでもいい?
こうしてみると、コロナワクチンを打ったあとには発熱だったり、倦怠感、筋肉痛が出現するので解熱鎮痛薬を使いたくなるのが自然ですよね。
CDC(米国疾病予防センター)はコロナワクチン接種後の筋肉痛や発熱に対して非ステロイド系の抗炎症薬(例えばロキソニン、イブプロフェンなど)やアセトアミノフェン(カロナールなど)の服用は医学的に許容されれば使用は問題ないとしています。
つまり基本的に解熱鎮痛剤を使用することは問題はないのですが、一部使用できない人がいるということには注意してください。
具体的に言うと、ロキソニンであれば
腎臓の機能が悪い人
胃潰瘍などの粘膜障害がある人
出血傾向のある人
妊娠している人(特に妊娠後期は禁忌)
は使用できない場合がありますし、
カロナールであれば
お酒を大量に飲む人
極端に栄養状態が悪い人
特定の薬(フェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピン、リファンピシン、イソニアジド)を飲んでいる人
は副作用が出やすくなるため使用を避けたほうがよい場合があります。
詳しくはこちらもどうぞ。
ちなみに、症状が出るのを未然に防ぐ意味でワクチン接種前から解熱鎮痛薬を飲んでおくのはNGです。
まだしっかりしたデータがあるわけではありませんが、ワクチンによる免疫反応が弱まってしまう可能性があるためです。
持病を持っていたり、上記の項目に該当するような方の場合は、解熱鎮痛薬を飲んでいいかどうかを主治医に確認しておきましょう。
ちなみにロキソニンとカロナールどちらも医学的に使用可能な人であれば、両方併用してもオッケー。
1回目の副反応がきつかったから2回目やめたい・・
1回目の接種で筋肉痛が辛かったから2回目は打ちたくない、、という人もいるかもしれません。
もちろんアナフィラキシー等で仕方なく2回目接種ができないという場合もあるとは思いますが。
打つかどうかは個人の判断ですので否定はしませんが、1回目でやめたとすると、2回接種で得られるはずの95%近くの効果が50%程度に低下した状態で終えることになります。
95%の効果は、万一コロナウイルスにかかっても感染するリスクを20分の1に抑えられるという意味ですが、50%に低下したとなると感染するリスクは2分の1しか抑えられないということになります。
私は正直もったいないなと思います・・
副反応で若干つらい症状があっても、このワクチンで起こる副反応はせいぜい数日我慢すればおさまるもの。
ワクチンを打てば、コロナウイルスに感染するリスクが軽減するし、万一感染したとしても他の人にうつしにくくなるし、重症化を防ぐことだってできるのです。
ワクチン接種の副反応なんて、実際にコロナに感染したときの後遺症に比べたらかわいいものだと思いませんか?
コロナワクチン接種がスムーズに進めば、制限なしに外出できるようになるんですから。
こちらの書籍は今最も信頼できるコロナワクチンに関する本です。分かりやすい解説なので一般の方々にもおすすめです。
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